宮崎摩耶『ゴクジョッ。~極楽院女子高寮物語~』
今期、アニメ化されたマンガなのだけれども、その第一話があまりにも下品すぎたとかいうことで放送局の判断で放送自粛、という憂き目にあって、話題になった。
見事なまでの炎上マーケティングだと思うけど、第2話が放送されたので見てみたら、出来があまりよくなかったので、これ以上広がるのは難しいかもしれない。
ただ、原作とアニメは別物で、原作は意外に面白かった。
女子高の寮を舞台にしたギャグマンガで、基本的には女の子しか登場しない作品。
もう20年近く前の作品になってしまうけど『行け!稲中卓球部』を彷彿とさせる下劣なギャグセンスが気持ちいい。
というか、ギャグセンスやキャラの表情の作り方などは、ほとんど稲中と変わらない。
ちんこと同レベルでギャグの小ネタとしてまんこが使われているのはこの作品くらいではなかろうか。
稲中は男女双方に重要なキャラクターがいたけれども、こちらの作品には男性キャラでそういう存在がいないのがちょっと興味深い。
あと、マーケティング的な要請だろうけど、基本的にはそれなりに可愛い女の子しか登場しない。
稲中には男も女もありとあらゆる不細工が登場したものだけれども、そのような振り幅の大きさはこの作品にはない。
男の不細工が主役を張る作品はいくらでもあるけど、やっぱり不細工な女の子が主役を張るのは難しいんだろうなあ。
だから、稲中にあったような心の闇を覗き込むような不気味さもこの作品にはない。
ひたすら女子高校生が身体を張った下品な青春ライフを送っている。
あの当時、稲中を読んで、これは男子中学生の生態としては今までになかった手法でリアルな一面を切り取っているなあ、と感じたものだけれども、この作品は女子高校生のリアルな一面をどの程度切り取っているのだろうか。
レディースやBLではなく、男性向けエロマンガ出身の女性作家で、男性から見て劣情を抱ける女の子をきちんと描けている為、どうしてもエロマンガ的な「都合のいい女の子」像の延長線上で見てしまうんだけど、性の対象として見るにはギャグのテイストが強すぎる気もする。
こういう下品の領域にまで女性主人公、女性作家が入り込むようになってきたのか、という感慨は強いのだけれど、女の子同士の関係に終始しているという点で、むしろ『あずまんが大王』や『けいおん!』の延長線上で捉えたほうがいいのかもしれない。
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